これまでQuietComfort Ultra Earbuds (第 2 世代)とQuietComfort Ultra Headphones(第2世代)を所有していましたが、これら2機種(もそれぞれ結構違いますが)のいずれともニュアンスの異なる、新しさを感じるサウンドです。正直いうとこれらワイヤレスの2機種についてはNORMALのオーディオモードの音がちょっと物足りなくてイマーシブオーディオでしか聴いていませんでしたが、本品はその物足りなさであった中高域から高域の明瞭さが明らかに向上していて、かつ、フォーカスはボーカルに当たっているようです。まさに今の流行りになりつつあるチューニングだと思いますが、そこはさすがBOSEで、それだけで終わってないですね。
このイヤホンの音には奥行きの深さがあり、前後のレイヤーの描き分けが緻密なので、それぞれの帯域に耳を澄ますとどの帯域も結構出ていて、どこかを絞っているような感じはしません。カリカリの解像度という感じではなくむしろ柔らかくもハリのある音ですが分離感は非常によく、この点でも上述のワイヤレス2機種よりも優れているように感じます。
BOSEといえばの低音ですが、存在感でいうとこのイヤホンでは主役ではないと思います。ですが倍音が豊富で深いところまで沈み込むBOSEらしい低音は健在で、単にそれ以上にボーカルが強調され、さらに高域も明瞭になったため、全体のバランスとして一歩引いた感じがするだけです。その証拠ではないですが、ヒップホップやK-POPなどを聴くと「お、これこれ、これがBOSE」という感想しか出てきません。総じて聴き疲れしないのに聴いてて楽しくなってくる秀逸なサウンドです。BOSEといったら低音しか考えられない、という方は念の為視聴されたほうがよいとは思いますが、スカルキャンディを買収したことから、低音特化はスカルキャンディに任せてBOSEとしては今後はこういうサウンドを目指すんじゃないかという気はしますね。
ノイズキャンセルはさすがにQuietComfort Ultra Earbuds (第 2 世代)には及ばないですが、一般的な2万円クラスのワイヤレスイヤホン相当かそれ以上の効きのように思います。とはいえ、これはまだ買ったばかりで使用機会が限られているため、あくまで参考にしてください。ただ、現時点での他社製品のノイキャンつきのTYPE-Cイヤホンと比べたら圧倒的だとは言ってよいと思います。外音取り込み(アウェア)モードもかなりよいですが、聴こえ方は自然ですが実際よりもやや音が大きく聴こえる気がします。自分の声もそんなにこもらず、短時間の会話なら問題はないと感じました。
装着感はQuietComfort Ultra Earbuds (第 2 世代)と基本的に同じ感じ、イヤーピースが扁平型で、耳に深く突っ込まずイヤピの密着感とイヤホン本体の形状によってふわっと耳穴の上に収まり、スタビリティウィング(フィン)によって動いたり落ちたりしないように保持するもので、個人的にはこの方法は今まで使ってきたどんなイヤホンよりも優れていると感じています。
難点はなし、と言いたいところですがタッチノイズは多少ありますね。あとは、BOSEとしては破格といってよい値段ではありますが、やはりリケーブルできないので断線が心配です。これは大事に使うしかないですね。付属のケースはカッコいいし大きさもちょうどよくて◎です。